私は、兼喜会の役員を務めた父の背中を見ながら育ち、今からちょうど |
全国連合兼喜会 会長中橋博治 |
40年前の1974年に東京兼喜会青年部のメンバーとなりました。その8年 |
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後に理事となり、今日に至るまで、兼喜会の運営に携わり続けていま | |
す。このたび、青木前会長から推薦を受け、大役を担うことになったわ | |
けですが、青木会長をはじめ歴代の会長が目指してきたこと、取り組ん | |
できたことを堅持し、次代の人たちにしっかりと受け継いでいくことが、会 | |
長としての私の使命だと考えています。 |
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シミズと兼喜会の関係は、しばしば「車の両輪」に例えられます。この言 | |
葉に、諸先輩が培ってきた両者の信頼関係が端的に物語られていま | |
す。時代はどんどん様変わりしていきますが、絶対に崩してはならない |
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のが、シミズと兼喜会の信頼関係であり、「シミズのためなら」という想い | |
です。われわれは、これらを維持し、車の両輪であり続けなければなりま |
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せん。同時に、世の中の状況に合わせて、フレキシブルな対応を求めら | |
れることもあるかと思います。次代を担う若手役員や青年部のメンバーの | |
意見を取り入れながら、時代の変化に対応していきたいと考えています。 | |
昨今の労務不足は一過性のものではありません。若者の建設業離れにも | |
歯止めがかからず、日本の建設業は危機的な状況に置かれています。 | |
専門工事業者が建設業に見切りをつける事例も数多く見受けられます。 | |
簡単に答えが出る問題ではありませんが、手を打てるところから対策を講 |
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人が足りない環境の中で、私たちは、現場に作業員を入れる努力をして |
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いますが、その中には、初めて仮囲いの中に入ってくる人や、職歴は長く |
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てもお店の文化に不馴れな人も多くいます。そうした人たちに対する教育 |
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・啓蒙について、会員各社に注意喚起をしていくことも、注力すべきことの |
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一つだと考えています。 | |
今は、パソコンの前に座っているだけで大半の仕事が済むような時代と | |
なりましたが、もっと濃密な人間関係を現場の中に形成していく必要があ | |
るのではないでしょうか。 | |
シミズの歴代の社長は皆さん、若い頃に現場で職人からいろいろなことを | |
教わりながら、仕事を覚えたとおっしゃっています。 | |
その中で、職方との信頼関係が生まれ、ある人は友情まで芽生えたと表 | |
現されています。最近は、そうした伝統が失われつつあるように感じてい | |
ます。これはわれわれの責任でもありますが、「一緒にものづくりを進めて |
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いこう!」という一体感がもっとあっても良いのではないでしょうか。 |
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と思います。勝手知ったる業者が知恵を寄せ合うことで、現場は必ず |
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うまく回るはずです |
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